熊本も13日に梅雨明けし、急に暑くなってきました。朝から降ってくるような蝉の声に起こされると、子どもたちの夏休みはもう間近だな、と感じます。

先日、久しぶりに菊池渓谷へ行ってきました。菊池渓谷は、暑い盛りに涼みに行きたい熊本の観光スポットのひとつです。緑の中で川の流れを見ていると、なんだか心がスーッとして、穏やかな気持ちになってきます。

 

フィトンチッドの働き

木々の中の爽やかな空気がストレスを和らげ、健康を促進することは古くから知られています。森林の空気にあふれているのが、樹木が作り出し、放出する「フィトンチッド」です。緑の中に身を置けば、フィトンチッドを自然に体内に摂り入れていることになります。

 

フィトンチッドは植物から放出される揮発性の物質で、微生物の活動を抑制しています。

フィトンチッドの主な働きは、

◇　腐敗した物質を分解・中和し無毒化する「消臭作用」

◇　害虫や病原性の感染菌を抑制する「抗菌・防虫作用」

◇　動植物の鮮度を保って腐敗の進行を遅らせる「抗酸化作用」

植物は動物と違って根付いたところから動くことはできません。フィトンチッドを作り出して放出するのは、生育に害を及ぼすいろいろな菌から自身を防衛し、生き延びるためなのです。

（参考：『フィトンチッドの秘密』　栄養書庫編集部）

 

植物が自分自身を守り、生き延びるために行う森の浄化作用が、人の心身も癒してくれることから「森林浴」がブームになりました。いつの時代も人は癒しを求めて自然の中に身を置きたくなるようで、新型コロナの影響もあるのか「ソロキャンプ」は近頃ますます流行っているようです。

パワースポットと呼ばれる場所の多くが緑に囲まれています。歴史ある神社には「鎮守の森」として守られてきた緑があります。そこで手を合わせれば心が穏やかになるものですが、生い茂った木々が放出する新鮮な酸素とフィトンチッドの効果がプラスされているのかもしれませんね。

まずは気軽に近所の緑の中を散歩して、リフレッシュしてみませんか😊