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新型コロナ感染症のまん延以降、いつもより“おうち時間”がある分、本格的に料理を始めた方も多いそうですね。連休中も、凝った料理を家族で楽しまれた方がたくさんいらっしゃることと思います。私もお出かけできない分“凝った料理”を・・・と思いながら、頂き物の旬の植木スイカをそのままほおばって、今年のゴールデンウィークを満喫しました 😀
美味しいものを食べて、美味しいと思えるって本当に幸せなことだなぁ、と改めて感じます。
新型コロナに感染した方の中で、回復した後も嗅覚や味覚に異常が残ってしまった、という方の話を耳にします。味がわからないと、食欲がなくなって栄養不足に陥ったり、ついつい味付けを濃くしてしまい塩分や糖分過多になったりして、健康に影響が及んでしまいます。
コロナに限らず一般的に、「味がわからない」、「味が薄く感じる」など、味覚障害の原因は味覚にかかわる神経や細胞が壊れて修復できないこと。この細胞の修復に、亜鉛は一役買っているのです。
舌には、味蕾(みらい)と呼ばれる蕾(つぼみ)のような形をした小さな器官が多数あり、味を感じ取っています。その味蕾が新陳代謝する際に特に必要となるのが亜鉛です。味蕾の新陳代謝はとても早く、4週間程度で生まれ変わります。そのため体内の亜鉛が不足すると真っ先に味蕾がダメージを受け、壊れた細胞の若返りができなくなってしまいます。
また、亜鉛はヘルペスや風邪の原因であるウイルスが持っている“増殖して感染を広める能力”に直接的に働きかけて弱め、さらに侵入してきた病原菌を発見して破壊する免疫細胞の働きを促進して、免疫システムの大事な機能を支えます。活性酸素が細胞に与える悪影響を制限する抗酸化反応にも関わり、ビタミンAとともに白血球が体内の細菌を攻撃するのを手助けしています。
他にも「美しい髪を保つ」「骨を丈夫にする」「目の健康を維持する」など、亜鉛は体内で様々な働きをしています。
亜鉛を多く含む食品の代表は牡蠣(かき)です。牡蠣を5個食べるだけで10mgの亜鉛を摂取することができ、成人男性の亜鉛の1日の所要量を満たすことが出来るそうですよ。他の貝類やチーズなどにも多く含まれているので、健康を維持し、美味しいものを美味しく味わうためにも意識して食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。