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8月も後半に入りましたね。今日も熊本は雨が降っています。二度目の梅雨がやってきたような激しい雨の日が続いていましたが、昨日は久しぶりに青空を見ることができました😊
昨日は天気がいったん回復するという予報だったので、貴重な晴れ間を逃すまいと、少し早起きして、いつもよりたくさん洗濯物を干したり、前日に濡れた靴を乾かしたりして、慌ただしい朝を過ごしました。青空を見て、太陽の光を浴びていると、不思議に心が元気になるような気がしませんか? これにはちゃんとした理由があるのです。
朝起きた時にカーテンを開けると、網膜が太陽の光を取り込んで、「セロトニン」が分泌されます。セロトニンは脳を適度に覚醒させ、穏やかな平常心に導きます。爽やかな目覚めのスイッチという訳です。また、セロトニンは軽いリズミカルな運動でも分泌されます。ウォーキングやヨガなどの運動で体が温まると、気分も良くなり、ストレスを軽減させてくれますね。ちょっと早起きしての軽い運動は、脳と体の疲労のアンバランスを解消するので、睡眠障害の改善効果も期待できます。
セロトニンの材料となるトリプトファンは、必須アミノ酸の一種で、体内では合成できず食事で摂る必要があります。トリプトファンを多く含む食品は、ナッツ類、小豆、大豆製品、魚類や海藻類(しらす、たらこ、のり、わかめ、かつお、まぐろなど)、肉類(とくにレバー)、乳製品など・・・バナナや赤身の魚、豆類などはトリプトファンとビタミンB6の両方を含んでいるので一石二鳥ですね。脳内の伝達物質セロトニンが不足すると、ストレスの影響も受けやすくなるそうです。
朝日を浴びたらしっかり朝食をとって、一日を快適に過ごしましょう。
コロナによって出かけることが制限され、孤独を感じる人が増えています。人と会ったり話したり触れ合ったり、心地よいコミュニケーションによって心が満たされるのはなぜでしょう?これには「オキシトシン」という脳内物質が関係しているそうです。
皮膚感覚のコミュニケーション(スキンシップ)を行うと、オキシトシンが分泌されます。オキシトシンは、心にあたたかな安心感を生み出し、ストレス物質であるコルチゾールの分泌を抑制しています。コルチゾールは、適度にあると炎症を抑制してくれるのですが、ストレスによって大量に分泌するといろいろな問題を起こし、糖尿病や高血圧など病気の原因にもなります。オキシトシンはストレス中枢である視床下部に直接働きかけて、コルチゾールが増え過ぎるのを防ぎ、病気の芽を摘み取ってくれているのです。
オキシトシンは、もともと乳汁の分泌を促す女性特有のホルモンだと考えらえていました。ところが、最近になって男性からも分泌されるもので、ストレスに効果があるということがわかってきました。また、触れられなくても顔を合わせたり、親しい人と電話で話したりするだけでも多少分泌されるそうなので、コロナ過で触れるコミュニケーションが減った分、会話によるコミュニケーションがより大事になりますね。
「メラトニン」は、質の良い眠りにとってとても大切な物質です。朝起きて14時間ほど経つと分泌され始め、2時間で分泌量はピークに達します。例えば、朝6時に起床すると、午後8時から分泌が始まり、10時にはピークとなります。メラトニンは「セロトニン」を材料にして作られています。昼間のうちに十分なセロトニンを分泌することでメラトニンも大量に分泌するのです。
メラトニンは睡眠を誘導するだけではなく、体内の老廃物をきれいにするので、アンチエイジングの効果も期待できます。“網膜が暗さを感知すること”によって脳の松果体から分泌されますが、入浴などによって“副交感神経を優位にすること”でも分泌が促されます。熱いお湯は避け、ぬるめのお湯にゆったりと使ってリラックスし、夜間はメラトニンの合成を妨げるカフェインやニコチンを摂らないように気をつけましょう。また、明るさも電磁波も、メラトニンの分泌を阻害するので、就寝前のスマホやパソコンの利用はできるだけ控えたいですね。
心を落ち着かせ、ストレスを解消する鍵は、セロトニン&オキシトシンを活性させることにあり!規則正しい生活を心がけ、朝日と運動で「セロトニン」、会話やふれあいで「オキシトシン」、入浴と消灯で「メラトニン」、この3つの分泌サイクルを上手に調整して、心と体を健康に保ちましょう😄
参考:『脳ストレスが消える!セロトニン&オキシトシン生活』宝島社