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「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、熊本には「随兵寒合(ずいびょうがんや)」という言葉があって、藤崎八幡宮のお祭りを境に朝晩ひんやりして一気に秋らしくなってきます。今日から神事は始まりましたが、19日に予定されていた、熊本市中心部を練り歩く「随兵行列」や勇壮な「馬追い」は、今年も中止となりました。
今週もすっきりしないお天気が続きそうです。秋は台風の季節でもあり、天候の悪化とともに、関節に痛みを感じる人も多いようですね。
ところで、人間の体には、どれくらいの骨があるのかご存じですか? なんと赤ちゃんの時には300以上!出産時に産道を通りやすいように、あるいは成長に備えて、骨の端が軟骨で分離している場所があるからです。成長するにつれて骨と骨が結合し、やがて206に落ち着きます。しかし、足の小指の骨を調べてみると、日本人は欧米人に比べてつながっている人が多い、といった個人差もあるそうです。関節は、「骨と骨のつなぎ目」ですから、骨の数が多いほど関節がたくさんあるという事ですね。人間は特に手足の骨が細かく分かれているので、他の動物より複雑な動きが可能になっています。
靭帯(じんたい)は、骨と骨をつないで関節を形作っています。関節の可動域を制限する働きもあります。一方、骨と骨格筋をつなぐのは腱(けん)です。どちらも主成分はコラーゲンの線維です。
中高年の膝の痛みで、最も多いのが「変形性膝関節症」。女性が男性に比べて1.5~2倍多く、高齢者では男性の4倍ともいわれています。筋力低下、加齢、肥満などがきっかけで起こりやすく、O脚との関連も指摘されています。
関節が動く方向や大きさはある程度決まっており、それを超える曲げ方があった場合には痛めてしまいます。しかし、時間をかけて慣れさせれば、可動範囲や方向はある程度変えることもできます。この幅は個人差が大きく、よく曲がる人は「関節がやわらかい」とか「体がやわらかい」などといわれます。この関節のやわらかさを決定しているのは、関節自体の問題ではなく、骨と筋肉をつないでいる腱や、筋肉自体が伸びるかどうかなのです。
また、膝関節の周りを覆っている関節包や周囲の軟部組織には痛みを感じる神経がたくさんあって、これらが硬くなることにより、ちょっとした刺激で痛みを感じやすくなったり、曲げ伸ばしがしづらくなったりするそうです。日ごろから関節をやわらかくしておけば、曲げ伸ばしがラクになり、痛みの軽減につながりますよ😊
(2014.09げんき秋号より抜粋)