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6月4日から10日までは、『歯と口の健康週間』です。虫歯や歯周病予防だけではなく、歯を含めた口腔内全体への意識を高めることが目的だそうです。お口の中を衛生的で健康な状態に保っておかないと、身体にも悪影響を及ぼします。健康への「入り口」、お口の中について考えてみませんか?
しっかり磨きたいからと、力任せにゴシゴシ磨いていませんか?歯ブラシは細かく動かし、やさしく丁寧に磨くのが基本です。えんぴつを持つように指先で持てば、力が入りすぎず細かく磨けます。歯ブラシで磨いて除去できる歯垢は、全体の6割ほどだと言われています。デンタルフロスや歯間ブラシなどを上手に使って除去率をUPさせましょう!
体を温め、リラックすることで副交感神経は優位になります。この状態で歯を磨くと「サラサラした良い唾液」が出て脳に指令が行き、眠っている間に成長ホルモンの一種「パロチン」がたくさん分泌されるそうです。「パロチン」は骨や歯の石灰化を助け、肌の新陳代謝を活発にする働きがあるので、時間をかけて磨けるお風呂での歯磨きはおススメですよ!
寝ている間は、唾液の分泌が減り、細菌が繁殖しやすいので、寝る前の歯磨きは特に時間をかけて丁寧に。また、起きている間につい口呼吸になってしまう方は、お口の中が乾いてしまうので要注意!食生活では、良く噛んで食べる習慣をつけると、唾液分泌が多くなり、食べカスも口の中に残りにくくなるので、虫歯や口臭の予防になります。良く噛む事は満腹感に繋がるので、ダイエットにも効果あり!
緑茶や紅茶に含まれているポリフェノールは、お口の中のニオイの原因となる菌を取り除くのに役立ちます。特にカテキン豊富な緑茶は、口内のバクテリアをやっつけるのにオススメです。また、無糖ヨーグルトを6週間、毎日食べ続けた人たちの口臭が改善されたとの報告も出ています。ヨーグルトに含まれるビタミンDは、口臭の原因となる体内のバクテリアと闘って、腸内環境も改善してくれます。
歯の栄養には、カルシウムだけでなく、タンパク質、リン、ビタミンA・C・Dなどの栄養素を含む食品をバランス良くとることが大切です。カルシウム(ひじき、チーズ、小魚等)とリン(米、牛肉、豚肉、卵等)は、歯の石灰化の材料に、タンパク質(あじ、卵、牛乳、豆腐)は、歯の基礎となります。ビタミンA(豚、レバー、ほうれん草、にんじん等)は歯のエナメル質の土台となり、ビタミンC(ほうれん草、みかん、さつまいも等)は、象牙質の土台に、ビタミンD(バター、卵黄、牛乳)は、カルシウムの代謝や石灰化の調整役として働きます。
また、ビタミンCは、歯茎を構成するコラーゲン線維に働きかけ、歯茎の出血や炎症を抑え、歯周病を予防します。食事での摂取はもちろん、ビタミンC配合の歯磨き剤の使用でもその効果は発揮されるそうですよ😊
参考:『専門医が教える「歯」の守り方』朝日新聞出版
(2014.06げんき夏号より抜粋)